秘境・梅ヶ島の茶農家「梅ヶ島くらぶ」のチャイプロジェクト【静岡県・梅ヶ島紅茶】

OCHA TIMES
秘境・梅ヶ島の茶農家「梅ヶ島くらぶ」のチャイプロジェクト【静岡県・梅ヶ島紅茶】

静岡市の市街地から車で1時間ほどの距離にある梅ヶ島。ここに山間地の厳しい自然条件の下で紅茶作りをしている茶農家「梅ヶ島くらぶ」があります。梅ヶ島は静岡の温泉保養地として名高いので、その相乗効果を見込み「地球も人もキレイに元気にするチャイプロジェクト」を発足。梅ヶ島紅茶を原料としたチャイ作りにも取り組んでいます。

この記事では梅ヶ島での紅茶づくりやチャイづくり、梅ヶ島くらぶ立ち上げの経緯など、梅ヶ島くらぶ代表の辻美陽子さんのインタビューも交えてお伝えしていきます。

梅ヶ島くらぶの紅茶の魅力とは

梅ヶ島くらぶは標高が約570m~900mの高い地域にあり、高級茶葉で知られる「ダージリン紅茶」の栽培地、インドのダージリン地方と気候条件が似ています。その為、梅ヶ島紅茶は独特な味と香りを持ちます。

使用している品種は最もポピュラーな「やぶきた」。茶葉の形状は黒っぽくひじきに似ています。

▲梅ヶ島くらぶの茶葉は、農薬・残留薬品分析では欧州でトップの分析施設Dr.Specht Laboratorienの厳しい安全性のテストにも合格。

梅ヶ島産の茶葉と、静岡にお茶を広めたとされる聖一国師から受け継がれてきた在来種(この土地で生まれた古くからあるお茶)をブレンド。味わいはとてもまろやかで渋みが少なく、コクがありながらスッキリとしています。

ナッツのような甘い香りが鼻腔に広がっていき余韻が長く続くのが梅ヶ島紅茶の特徴です。

2020年6月には高砂酒造とコラボして作り上げた「紅茶スピリッツ」が発売。当時、高砂酒造は「紅茶スピリッツ」を作る為に、様々な産地の紅茶を用いて試行錯誤を重ねていましたが、イメージ通りにいかず苦戦していました。梅ヶ島くらぶの紅茶を使用したところ、紅茶の渋みを抑えつつ良い香りだけを抽出することに成功し商品化されました。

高砂酒造の「紅茶スピリッツ」はアルコールに乗って紅茶の香りが鼻腔を通り抜けていく感覚が心地よい。楽しみ方は炭酸、ロック、お湯割り、ミルク割など様々です。

本格的なチャイを手軽に楽しめる完全無添加の濃縮チャイシロップ

温泉保養地でもある梅ヶ島のお土産として相乗効果を見込み、梅ヶ島くらぶは「地球も人もキレイに元気にするチャイプロジェクト」を発足しました。

▲もとは漢方薬として使われていた紅茶や香辛料(シナモン・ジンジャー・くローブなど)がチャイを楽しむ人の心身共に綺麗にしていきます。

チャイは湿度の高い猛暑の国、インドで最も飲まれている、いわば「元気の素」。体を芯から温める効能もあり、健康志向にもマッチしているので薬膳茶ともいえます。梅ヶ島くらぶは高品質な梅ヶ島産の茶葉と伝統的な自然療法に由来するスパイスをブレンドし「梅ヶ島チャイ」を作りました。

更に、一流シェフから特注フルーツソースなどの受託製造をしているマコジャパンの二段階抽出と常温常圧濃縮技術を用いてチャイの濃縮シロップ化に成功。紅茶やスパイスのコクと香りを損なうことなく完全無添加の濃縮チャイシロップが完成しました。

▲梅ヶ島くらぶの紅茶とオーガニック香辛料の抽出液にオリゴ糖を加えた無添加チャイシロップ

チャイシロップは瓶でも売られています。お酒が飲めない人には、チャイシロップの炭酸割り(スパークリングチャイ)がオススメです。


寒い冬にはチャイのミルク割HOTで美味しく体が温まります。


シロップ状にすることにより、牛乳や炭酸水で割って飲むだけでなく料理のソースに使用する他、アイスやスイーツの風味付けとしても活躍します。現在、梅ヶ島チャイシロップは静岡県内の20店舗以上の店で取り扱われています。


梅ヶ島くらぶの紅茶やチャイを楽しめるハンモックカフェ

2020年8月梅ヶ島の温泉保養施設の黄金の湯にハンモックカフェが併設されました。


カフェメニューで梅ヶ島くらぶ産の紅茶やチャイが提供されており、黄金の湯と併せて楽しむことが出来ます。

▲チャイの炭酸割り、チャイのミルクラテ、チーズたっぷりのホットサンドとセット。アルコール類の提供もしています。

カフェのオーナーが大のチーズ好きという理由から、ホットサンドには大量のチーズが入っています(笑)。

心地よい山の風にハンモックを揺らしながら、紅茶やチャイを飲んで寛げる人気スポットです。

梅ヶ島くらぶ

カフェメニューは季節毎に変わります。食べ物の持ち込みは里で購入したものであれば自由。定期的に広場でライブやフラダンスイベントも行っています。

・住所〒421-2301 静岡県静岡市葵区梅ヶ島5342-3

・(営業日時)毎週土日、祝日10:00~16:00

・詳しい情報は黄金の湯のフェイスブックからどうぞ。

インタビュー:梅ヶ島の地をお茶の力で元気にしたい

▲一番右が代表の辻美陽子さん。

梅ヶ島くらぶ代表の辻美陽子さんにお話を伺いました。


梅ヶ島くらぶとは

–梅ヶ島くらぶについて教えてください。

梅ヶ島は過疎化と高齢化が進んでおり、梅ヶ島小学校の生徒数も10数人と人口減少も進んでいます。地元の産業は、林業、お茶農家、シイタケ栽培、ワサビ栽培などです。私達は山間地梅ヶ島の厳しい自然条件にあった新しい産業は何かと考えた末、安心安全なお茶を使った紅茶作りという結論に至りました。

一般的に緑茶の製造には5月下旬から6月初旬に収穫される一番茶を使用しますが、紅茶を製造するのであれば6月下旬から10月までの二番茶、三番茶、四番茶でも十分使用できます。(※お茶は新茶として収穫される一番茶が最も価格が高く、その後の二番茶、三番茶と経るにつれて価値を低く見積もられ価格が安くなっていきます)

つまり紅茶作りをすることで、同じ茶畑で緑茶とは時期を違えて収穫出来る上、現状では利用価値の低いとされている二番茶以降の茶葉を活用できるというメリットもあるのです。私達は梅ヶ島の地をお茶の力で元気にしたい、そしてそれを実行に移すために「梅ヶ島くらぶ」を立ち上げました。

–梅ヶ島くらぶの紅茶作りについて教えてください。

梅ヶ島くらぶは農薬・化学肥料は使いません。使用している肥料は、近隣地域の放棄竹林の竹を伐採して粉砕し、それをミネラル液と混ぜて発酵させた堆肥「竹パウダーすくすく」です。竹はケイ素が多く、美味しい紅茶を栽培する肥料に適しています。

▲静岡大学農学部・南雲俊之先生の指導を受けて手作りした竹の堆肥「すくすくパウダー」

荒れた竹林を活用したお茶の栽培をすれば、梅ヶ島の放置竹林問題も解決出来るでしょう。その他にも各所で教えを受け、試行錯誤を積み重ね、改善を何度も繰り返して、ようやくミミズや微生物の住む安全で豊かな土壌を作り上げました。

現在は、静岡の紅茶を語るときに忘れてはならない丸子紅茶の村松二六さんご協力のもと、紅茶用の製茶機械の貸与、紅茶作りのご指導をいただいています。

▲村松二六さんに紅茶づくりの指導を受けている杉山實さん

最も高い標高にある茶畑「Nakanodan」

(梅ヶ島くらぶが管理している最も高い標高にある茶畑に軽トラで向かいます)

(山道は縁石が低く50センチほどしかありません)

(急傾斜の坂道を走り続ける事30分。エンジンから焦げた匂いがしてきた頃に、ようやく標高830mの茶畑に到着)

現在、梅ヶ島くらぶでは、梅ヶ島山中に点在している5つの茶畑を管理しています。
Magosajima(標高 547m在来種)
Osare(標高 550mやぶきた種)
Onoki(標高 590mやぶきた種)
Shinden(標高 730m在来種)
Shinden(標高 750mやぶきた種)
Nakanodan(標高 830mやぶきた種)
ここは最も標高の高い位置にあるNakanodan(標高 830m)」という茶畑です。ここでは栽培と同時に放棄茶園の再生もしています。人手不足もあり手が回りきっていないのが現状です。

▲3年経た放棄茶園

▲更に年月を経た放棄茶園

ここは急傾斜ですから、もし足を踏み外したりしたらと思うと本当に怖いです。収穫時になると茶葉で重くなった茶袋を抱えながらの作業になるので、正直にいうと二人でやるのは本当に辛いです。

–ここを二人だけでやっているのですか。雨の日や冬の季節はどれだけ過酷になるのか想像も出来ません。

冬の茶畑は雪で綺麗ですよ(笑)。一面真っ白になります。

–いや、そういう問題じゃ・・・

▲冬の梅ヶ島くらぶの茶畑の様子

梅ヶ島は発展する可能性に満ちている

私は50代で梅ヶ島という山里に移住しました。お茶作りを始めるようになったきっかけは、放棄された茶畑が増え続けている現状をなんとかしようと、地元の茶農家さんに教わりながら近くの放棄茶畑の手入れを始めたことです。

梅ヶ島は発展する可能性に満ちていると思います。この放棄茶園だって全て再生すれば壮観な眺めに生まれ変わるでしょう。観光に訪れる人も増えます。

今も少しずつですが梅ヶ島を盛り上げていこうと、有志の方々が集まり様々な活動を始めています。その先にはきっとこの地に住まう子供達の希望となる光がある。私達はそう信じています。

梅ヶ島くらぶの情報・購入方法・梅ヶ島くらぶの紅茶・チャイが飲める場所

住所

〒421-2301 静岡県静岡市葵区梅ヶ島4737−12

ホームページ

購入方法

http://umegashima.love/

(↑梅ヶ島くらぶのホームページです)

http://macot.jp/chai

(↑オンラインストア。ここから購入できます)

SNS https://www.instagram.com/umegashimaclub/?hl=ja
梅ヶ島クラブの茶を飲める店

取り扱い店

藤枝市 カフェ バロックさま(紅茶)

焼津市 カフェ マコさま(紅茶・チャイ)

静岡市 ヴォーシエル(グランディエールトーカイ)(水出し紅茶)

癒しのカフェ マザームーン(チャイラテ)

すずなりキッチン(紅茶・チャイ)

梅ヶ島 黄金の湯(紅茶・チャイ)

大野木荘(チャイ)

梅鶏庵(チャイ)

湯の島館(チャイ)

湯の華(紅茶・チャイ)

泉屋旅館(チャイ)

市川屋(チャイ)

興津 茶楽 山梨商店(紅茶)

伊東市 伊東マリンタウン「朝霧乳業」(チャイ)

山梨県 山中湖 ハンモックカフェ(チャイ)

電話番号 080-3711-3112
電子マネー・カード決済 売り場による
営業時間

11:002300

定休日 火曜日
駐車場 あり(少数台)
アクセス 静岡駅より車で約1時間15分

 

国道1号線富士東インターを降りて北上、県道76号線を北上し、

県道22号線との交差点を直進、坂道手前を右折、赤淵川を渡ってすぐを左折して200m

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