シンガポールのお茶カフェ巡り : 世界の縮図で味わう多様なお茶体験

OCHATIMES編集部
シンガポールのお茶カフェ巡り : 世界の縮図で味わう多様なお茶体験

世界のお茶の総生産量は約700万トンですが、そのうち日本茶の生産量は約8万トンです。日本茶は世界の総生産量のわずか約1%に過ぎません。それでは、日本のお茶は世界の中でどのような位置づけにあるのでしょうか。

東南アジアに位置するシンガポールは、多宗教・多民族が共存する都市国家です。このためシンガポールは、ある意味で世界の縮図と見なすことができます。多様性に富んだシンガポールのお茶文化を体験することで、視野が広がり、日本茶に対する見方が変わるかもしれません。

この記事では、ファーイーストプラザ、マリーナベイサンズ、そしてチャンギ空港を訪れ、それぞれの場所で個性豊かな味わいを楽しんだ様子をお伝えします。

シンガポールとは

シンガポールは東南アジアのほぼ中心、マレーシアの南に位置する大小50の島々からなる独立国家です。気候は熱帯気候に属し、面積は約720平方キロメートル(東京23区とほぼ同じ)程度ですが、この面積に約564万人が居住(2022年時点の人口)しており、人口密度としては世界で2番目に高い国です。

シンガポール

シンガポーは多民族社会であり、主に中華系が人口の3/4近くを占めています。他にマレー系、インド系、その他アジア系、ヨーロッパ系がおり、それぞれが独自の言語、宗教、文化を持っています。シンガポール政府も多文化主義を支持し、民族間の共存と相互尊重を重視しています。

▲シンガポールは世界的な金融センターとして世界上位にランクされています。

シンガポールは日本から直行便で約7時間ですが、時差は僅か1時間と比較的ハードルは低い旅行先だと思います。今回は、多様な文化が溢れるシンガポールを世界の縮図と仮定して、お茶カフェ巡りをしてきました。それでは、シンガポールのお茶カフェ事情を紹介していきます。

HITEA嗨茶【ファーイーストプラザ】

HITEA嗨茶

シンガポールに到着したのは真夜中。宿泊先のホテルはファーイーストプラザの近くだったので、到着後すぐに周辺を散策しながらお茶カフェを探しました。

気になったお茶カフェHITEA嗨茶でひと息つこうと思ったものの、残念ながら閉店時間の23時には間に合わず、ラストオーダーも終わっていました。

翌日、開店時間中に再度訪れました。注文したお茶は、加糖されており甘くて美味しかったです。お茶というよりスムージーに近い印象を受けました。

お店の情報~HITEA嗨茶~

住所 14 Scotts Road, Far East Plaza #01, 14B, シンガポール 228213
ホームページ https://ja-jp.facebook.com/hiteasingapore/
電子マネー・カード決済 対応済み

 

KE茶【ファーイーストプラザ】

KE茶

続いて訪れたのは、ファーイーストプラザに店を構える「KE茶」というお茶カフェ。店頭には、日本では見たことのないカラフルなお茶が並んでいました。英語の説明を読むと、色だけでなく味も異なるようです。

しかしお茶とはいえ、ここまで色鮮やかだと含まれている成分が若干気になります。

派手な色のお茶を飲むのは少し抵抗があったので、ほうじ茶に似た色のお茶を注文しました。さっぱりとして飲みやすく、ボトルの上下で甘みの違いが感じられました。このお茶も加糖されているようでした。

▲ファーイーストプラザの外で通りを眺めながら飲みました。

お店の情報~KE茶~

住所  14 Scotts Road # 01-16E, シンガポール 228213
ホームページ https://ja-jp.facebook.com/KECHASINGAPORE/
電子マネー・カード決済 対応済み

 

源茶【ファーイーストプラザ】

源茶

続いて訪れたのは、ファーイーストプラザにある「源茶」というお茶カフェ。和の雰囲気が漂い、特にお昼時には若い女性たちが列を作るほど人気があるようです。

メニューは非常に豊富で、砂糖やミルクなどを加えた多様なトッピングを含めると、組み合わせは100通りを軽く超えるでしょう。

ここでは砂糖もミルクも抜きにしたお茶を注文しました。飲んでみると、烏龍茶を思わせるような苦みと香り高さの楽しめる味わい。

今回はLサイズを頼んだのですが、かなりの量があり、おそらく500ml以上。冷たいお茶ということもあり、飲み切るのはキツイかったです。

お店の情報~源茶 ~

住所 4 Scotts Road, #01-39, FAR EAST PLAZA, シンガポール 228213
ホームページ https://ja-jp.facebook.com/yuancha.singapore/
電子マネー・カード決済 対応済み

 

R&B巡茶TEA【マリーナベイサンズ】

マリーナベイサンズ

マリーナベイサンズは、屋上に巨大な船のような建築物がそびえ立つ、世界的に有名なホテルです。屋上にはプールとバーがあり、高層フロアから美しい夜景を眺めながらお酒を楽しむことができます。


▲夜間のライトアップされたマリーナベイサンズホテル屋上から見る夜景

今回、このホテル内にあるTWGカフェに行こうとしましたが、残念ながら満席で入ることができませんでした。TWGカフェは世界的にも人気が高いため、混雑の場合には予約なしでは入れないこともあるようです。

代わりに訪れたのは、同じくホテル内にあるお茶カフェ「R&B巡茶TEA」。こちらも十分賑わっていましたが、予約なしで入ることができました。

R&B巡茶TEA

注文したお茶は、白と黒の2層に分かれており、黒糖のような甘みが特徴で底にはタピオカが沈んでいました。

「R&B巡茶TEA」の店舗前には、チームラボが手掛けるデジタルアートが広がっており、お茶を飲みながら美しいアートと人々が戯れる様子を楽しむことができました。

お店の情報~R&B巡茶TEA ~

住所 10 Bayfront Ave, シンガポール 018971
ホームページ https://ja-jp.facebook.com/rbteasg/
電子マネー・カード決済 対応済み

 

茶湯會TPTEA【シンガポールチャンギ空港第二ターミナル】

シンガポール・チャンギ空港の第二ターミナル。ここで訪れたのはファーストクラス用の受付カウンターの近くに店を構えるお茶カフェ「茶湯會TPTEA」。

今回、注文したのはタピオカティー。上の層が温かく下の層が冷たい。シンガポールに来てから、こういった二層に分かれたお茶をよく見かけます。これがシンガポールのトレンドなのでしょうか。

店員は英語を話しますが、今回接客してくれた店員の英語は早口で少し聞き取りづらかったです。対応も冷たく感じました。これが海外では普通の接客なのかもしれません。日本の丁寧なサービスに改めて感謝の気持ちが湧きました。

お店の情報~茶湯會TPTEA~

住所 Airport Blvd, シンガポール
ホームページ www.changiairport.com

 

シンガポールのお茶カフェ巡り : 世界の縮図で味わう多様なお茶体験-まとめ-

今回は、多民族多宗教が共存する独立国家であり各国の文化が交わるシンガポールで、お茶カフェ巡りをしてきました。現地のトレンドやお茶の多様性を存分に感じることができました。

ファーイーストプラザ、マリーナベイサンズ、チャンギ空港にあるお茶カフェでは、日本では見かけないカラフルなお茶や、二層に分かれたタピオカティーなど、ユニークなメニューが楽しめました。

どこも値段はおよそ5シンガポールドほど、という比較的に手軽に楽しめる価格なので、気軽に足を運べます。

今回は訪れませんでしたが、現地にはMatchaを全面に出したお店も幾つか見ることができました。どうやら世界でのMatchaブームは確かなものでありそうです。

世界の多様なお茶カフェ事情を体験しに、あなたもシンガポールのお茶カフェを巡ってみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人 Norikazu Iwamoto
経歴 「静岡茶の情報を世界に届ける」を目的としたお茶メディアOCHATIMES(お茶タイムズ)を運営。2021~23年に静岡県山間100銘茶審査員を務める。静岡県副県知事と面会。お茶タイムズは世界お茶祭りHP、お茶のまち静岡市HP、静岡県立大学茶学総合研究センターHP、農林水産省HPで紹介されています。地元ラジオやメディアに出演経験あり。

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