ふじのくに空のしおり-3776-で空港滞在も旅の楽しみに。静岡県と山梨県の魅力発見スポットをご紹介!【静岡県・牧之原市】

OCHATIMES編集部
ふじのくに空のしおり-3776-で空港滞在も旅の楽しみに。静岡県と山梨県の魅力発見スポットをご紹介!【静岡県・牧之原市】

2009年6月に牧之原市坂口に開港した静岡空港は、便利なアクセスと充実した施設で知られる地方管理空港です。国内線は8路線を運航し、国際線もソウルや上海などへの定期便やチャーター便が利用可能です。2021年、富士山静岡空港内に静岡県と山梨県の魅力を凝縮した新たなスポット「ふじのくに空のしおり-3776-」が誕生しました。この施設では、静岡県と山梨県の逸品が定期的に入れ替えられながら展示されています。

また静岡県の日本酒、高級茶、山梨県のワイン、その他、高級ボトルティー、フルーツジュースなど、豊富な種類の試飲が楽しめます。常駐しているコンシェルジュが丁寧に案内してくださるので旅の思い出に彩りを添えること間違いなしです。

この記事では、「ふじのくに空のしおり-3776-」についてお伝えしていきます。

ふじのくに空のしおり-3776-とは

“ふじのくに空のしおり-3776-“は、2021年4月27日に富士山静岡空港の旅客ターミナルビル3階(西側)にオープンした、静岡県と山梨県の協働施設です。この施設は、静岡空港を訪れる国内外の観光客に対し、静岡県と山梨県の魅力を発信するショールームとして提供されています。

ふじのくに空のしおり-3776-

“ふじのくに空のしおり-3776-“へのアクセスは、空港の西側奥に位置するエレベーターまたは階段を利用して行くことができます。

富士山静岡空港とは

富士山静岡空港は2009年6月に牧之原市坂口に開港した地方管理空港です。国内線では、札幌(新千歳)、出雲、福岡、熊本、鹿児島、那覇、丘珠(夏ダイヤのみ)の8路線が運航されており、国際線では、ソウルや上海などの中国各地への定期便とチャーター便が利用できます。

(※2024年4月時点での情報です)

富士山静岡空港

富士山静岡空港へのアクセスは、静岡市から車で約40分、浜松市から車で約50分、最寄りの高速道路インターチェンジからは約10分~15分の距離に位置しています。

2019年4月の民営化に伴い、県から三菱地所と東急を中心とした新たな管理体制が導入され、施設の管理が行われています。

空港施設内は、開放的なつくりになっておりフードコートや土産屋も充実しています。静岡県の空の玄関口としてはもちろんですが、空港内だけでも十分に楽しめる施設になっています。


「ふじのくに空のしおり-3776-」のコンセプトは「TRAVEL+LIBRARY」

「ふじのくに空のしおり-3776-」に足を踏み入れると、出迎えてくれるのは、木材をふんだんに用いた温かみのあるスタイリッシュな空間。まるで大きな書棚がいくつも立ち並んだ部屋に入り込んだような錯覚を覚えます。

お気に入りの本の大切なページにしおりを挟むように、気になる展示品の前に足を止め、空港を起点に両県の各地に足を延ばしてほしい。そんな願いから「空のしおり」と名付けられました。

訪れた方々が、本のページをめくるように、静岡県と山梨県の魅力を探索し、触れながら回遊することで、特別な体験ができる空間が設計されています。「空のしおり」のコンセプトである「TRAVEL+LIBRARY」が見事に表現されています。

静岡県と山梨県の特産品と工芸品を4つのゾーンで比較展示

「ふじのくに空のしおり-3776-」は4つのゾーンに分かれており、各ゾーンでは静岡県と山梨県の特産品や工芸品を比較する形式で展示されています。

<可変ゾーン>では静岡県と山梨県のオススメの商品が展示されています。

<食ゾーン>では静岡県と山梨県の注目すべき特産品が展示されています。

<産業ゾーン>では静岡県と山梨県の伝統産業が展示されています。

<有料試飲ゾーン>では静岡県の日本酒(6種類)と高級茶(3種類)、山梨県のワイン(9種類)など、全部で18種類の有料試飲が楽しめます。その他にも、高級ボトルティー、フルーツジュース、サイダー等も試飲いただけます。


展示されている静岡県と山梨県の逸品は、定期的に入れ替えられており、何度行っても楽しめるようになっています。時期によってはキャンプグッズや情報が展示されることもあります。静岡県と山梨県はキャンプ場が多く、ソロキャンプも人気です。かつてはアウトドアグッズの展示も行われ、多くの人々が訪れる賑わいを見せました。

各展示コーナーでは、展示品の紹介や生産者の声、生産地の様子をパネルや動画で紹介しています。パネルに貼られている二次元コードを読み取れば、その場にいながらオンラインショップで簡単に「検索・購入・体験の申し込み」ができます。荷物が増える心配もありません。

「空のしおり」では、コンシェルジュが常駐しており、気になる展示品について丁寧に教えてくれます。
以下では、少しだけ展示品の様子をご紹介します。

(※展示内容は2024年4月のものになります)

<可変ゾーン>

<可変ゾーン>では、静岡県・山梨県のおすすめの商品が展示されています。

富士山本宮浅間大社【静岡県】

富士山信仰の広まりと共に全国に祀られた1300余りの浅間神社の総本営です。歴代の武将からも崇敬されています。境内には、静岡県にゆかりの深い徳川家康が造営した本殿や拝殿があります。

また、境内にあるしだれ桜は甲斐の国(現在の山梨県)を治めていた武田信玄の寄進とされ、信玄桜と呼ばれて親しまれています。

甲斐善光寺【山梨県】

武田信玄が上杉謙信との戦(川中島の合戦 : 1553年(天文22年)~1564年(永禄7年))の際、信濃の善光寺の焼失をおそれ、1558年に本尊や寺宝・僧侶などを甲斐に移したことが始まりとされています。

撞木(しゅもく)造りの本堂は東日本最大級の木造建築として知られています。

<食ゾーン>

<食ゾーン>では、静岡県と山梨県の注目すべき特産品が展示されています。

天然緑茶の葉を使用した香水「刀剣香」~調香師 太田奈月~【静岡県】

茶工場でお茶の葉を蒸す際に出る湯気から、香りの成分を抽出した天然緑茶アロマに複数のアロマ成分を組み合わせて作られたアロマ香水です。

刀剣香

高純度のティーオイル茶の実油(Gold Tea Oil)~白形傳四郎商店~【静岡県】

茶生産者が丁寧に収穫した茶の実から、約1ヶ月かけて、1滴ずつ抽出した高純度のティーオイル。他の食用油と比較しても、健康に有効な成分含有値が高く、様々な分野への活用が期待されます。

茶の実油

急須で淹れるお茶よりも美味しい!牧之原茶プレミアムペットボトル~高柳製茶~【静岡県】

高柳製茶は、茶葉の品質はもちろん、抽出温度や抽出時間にまでこだわり抜いて作り上げたペットボトルティーです。都内一流ホテルの客室冷蔵庫に常備されているほどの品質の高さを誇るこの渾身の逸品は、高柳社長も「急須で淹れるお茶よりも美味しい」と自信を覗かせています。

(詳しい情報は高柳製茶の取材記事をご参照ください。)

高柳製茶

伝統工芸×基幹産業が創出した新文化お茶染め~お茶染めWashizu~【静岡県】

お茶の製造工程で出る商品にならない部分を煮出して染料として使用します。全て手作業で染め重ねて、好みの濃さになるまで繰り返します。染料として煮出した後の茶殻は堆肥へ加工し、畑へと戻しており、持続可能な茶業への期待も覗かせます。

お茶染めWashizu

富士宮焼きそば【静岡県】 ほうとう【山梨県】

静岡県の「富士宮焼きそば」は100年フードに認定された地域食であり、山梨県の「ほうとう」は戦国武将武田信玄が食したと言われる甲州自慢の郷土料理です。

いちご・みかん【静岡県】

日当たりが良く温暖な気候、豊かな水資源に恵まれた静岡県の特産品「いちご」。静岡県で栽培されている品種は「章姫」「紅ほっぺ」「きらぴ香」の3種類です。どれも静岡県で生まれた品種のいちごです。

静岡県にはみかんの生産も盛んで、三ケ日、清水、伊豆などみかんの産地が多く、普通温州みかんの収穫量は日本一。そのような普通温州みかんを使用した商品を提供したいとの想いから、静岡県にはみかんジュースが出る蛇口が設置されている場所があります。

その場所は日本平ロープウェイ日本平駅のギフトショップの一角と富士山静岡空港2階土産屋「しずおかマルシェ」です。静岡県清水産のみかんのおいしさを楽しく味わうことができます。

あわびの煮貝【山梨県】

あわびの煮貝は、海のない山梨県でも海の幸を楽しみたいという願いから生まれた名産品です。静岡県で採れたアワビを醤油漬けにして山梨県に持ち帰る風習に由来しています。お酒との相性も抜群です。

くろ玉【山梨県】

青えんどう豆を煮て作った色鮮やかな緑色のうぐいす餡を、黒糖羊羹で包んだ和菓子「くろ玉 山梨県澤田屋」。見た目は静岡県の黒大奴と似ていますが、実際は中身も違う全くの別物です。

外見は似ているものの、そのルーツや味わいは全くの別物である両県の和菓子を食べ比べるのも面白いかもしれません。

くろ玉 山梨県澤田屋

自然薯【静岡県】

静岡県を代表する食文化のひとつである自然薯。静岡県では県内の自然薯の品質向上を目指して、年に一度静岡自然薯品評会というコンテストが開催されています。この品評会は既に40回以上開催されており、出品された自然薯は外観、味、香り、粘りの観点から厳しく審査されています。

静岡県で美味しい自然薯を食べられるお店として有名なのは、静岡市丸子にある丁子屋が挙げられます。

<産業ゾーン>

<産業ゾーン>では、静岡県や山梨県の伝統工芸品を紹介しています。静岡県では「焼津弓道具」「駿河漆器」などがあります。山梨県では「甲州親子だるま」「鬼瓦」などが展示されています。

焼津弓道具~静岡県焼津萩原ゆがけ店~【静岡県】

静岡県に甲斐の武田氏の家臣が移住し、矢師を始めたのが始まりとされています。かつて戦の技術として身に付けられていた弓道は、現代では教養のひとつとして承継されています。そして、長い伝統によって培われた弓道具制作の技術は今でも受け継がれ続けています。

静岡県指定郷土工芸品に認定されています。

焼津弓道具

駿河漆器~浅間神社造営とともに栄えた静岡の漆文化~【静岡県】

漆器の文化が静岡県に根を下ろした一番の理由は、浅間神社の造営とされています。拝殿の全てを金銀でちりばめ、漆塗りを行うため、全国から集められた優れた職人が技術を磨き、同時に多くの人々に技術を伝えたと言われています。

静岡県指定郷土工芸品に認定されています。

駿河漆器

甲州親子だるま~全国でも珍しい子を抱いた白だるま~【山梨県】

全国でも珍しい親子だるま。農業の豊作を願い「白だるま」を祀る風習が始まりと言われています。子だるまを抱く親だるまの形には、人手不足、子孫繁栄、家内安全への祈りが込められています。約200年前から作られていた甲州の郷土玩具です。

<有料試飲ゾーン>

<有料試飲ゾーン>では静岡県の日本酒(6種類)と高級茶(3種類)、山梨県のワイン(9種類)など、全部で18種類の有料試飲が楽しめます。その他にも、高級ボトルティー、フルーツジュース、サイダー等も試飲いただけます。静岡県と山梨県のお酒やお茶を自由に試飲して回れる楽しいコーナーです。飲み比べをご希望の方は、コンシェルジュにお声かけください。


▲実はこちらの有料試飲コーナーに設置されているテーブルや、施設内のベンチ、空港の天井は静岡県産の木材を使用しています。

ラインナップの中には、世界一濃い抹茶ジェラートで有名な丸七製茶”ななや”のボトリングティーや1本1万円近くする高級ボトルリングティーもあります。お手頃価格で試飲できるのは静岡県でもここだけです。

(※不定期で銘柄は入れ替わっています。)

“ふじのくに空のしおり-3776-“今後も様々な商品を紹介する予定です。時期に応じて展示物が入れ替えられており、2度、3度と足を運んでも楽しめます。

富士山静岡空港を訪れた際には、ぜひ「ふじのくに空のしおり-3776-」にも足を運び、地域の魅力を存分に味わってみてください!

ふじのくに空のしおり-3776-の情報

住所 〒421-0411 静岡県牧之原市坂口3336-4
ホームページ https://www.mtfuji-shizuokaairport.jp/
電話番号 0548-29-2000
電子マネー・カード決済 現金のみ
営業時間 10:00~18:00
定休日 年中無休
駐車場 あり(空港駐車場を利用可)
アクセス 静岡市から車で約40分、浜松市から車で約50分、最寄りの高速道路インターチェンジから約10分~15分

 

この記事を書いた人 Norikazu Iwamoto
経歴  「静岡茶の情報を世界に届ける」を目的としたお茶メディアOCHATIMES(お茶タイムズ)を運営。2021~23年に静岡県山間100銘茶審査員を務める。静岡県副県知事と面会。お茶タイムズが世界お茶祭りHP、お茶のまち静岡市HP、静岡県立大学茶学総合研究センターHP、農林水産省HPで紹介される。地元ラジオやメディアに出演経験あり。

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